鍬山神社(読み)くわやまじんじや

日本歴史地名大系 「鍬山神社」の解説

鍬山神社
くわやまじんじや

[現在地名]亀岡市上矢田

面降めんこう山の東麓に鎮座。「延喜式」神名帳にある桑田郡鍬山神社に比定される。祭神大己貴尊。旧郷社。通称矢田宮。三宅みやけ古世こせ上矢田かみやだ・中矢田・下矢田・荒塚あらつか追分おいわけ氏神

社伝によれば創建は和銅二年(七〇九)といい、最初は面降山裏の医王谷いおうだににあり、平安中期の医家・針博士の丹波康頼が信仰したと伝える。

延宝元年(一六七三)亀山かめやま郷長(町年寄)杉原守親が選んだ矢田之詞記(「桑下漫録」所引)は、往古亀岡盆地が泥湖だったので、出雲大神が八神黒柄くろがら岳で談合し、鍬で浮田うけたの峡(現保津峡の口)を切り開き、水を山城国に流し平地にしたと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鍬山神社の言及

【亀山】より

…1841年(天保12)ころには城下9ヵ村の戸数1225で1戸当り5人とみて約6000人,それに武家人口約3000人を加えると9000人ほどが生活していたことになる。上矢田村鍬山神社の祭礼は1681年(天和1)に復興され,藩主の保護を得て年々盛んとなり,行列が城中まで入り,かき山引山は町を練り回るなど,口丹波一の祭りとしてにぎわったが,現在は亀岡祭(10月24~25日)として知られる。特産物としてマツタケ,栗,サンショウ,タバコ,砥石などがある。…

※「鍬山神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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