八神(読み)ハッシン

デジタル大辞泉 「八神」の意味・読み・例文・類語

はっ‐しん【八神】

天皇守護神として宮中神殿に祭る八柱の神。神産日かみむすひ高御産日たかみむすひ玉積産日たまづめむすひ生産日いくむすひ足産日たるむすひ大宮売おおみやのめ御食津みけつ事代主ことしろぬしの神々。

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精選版 日本国語大辞典 「八神」の意味・読み・例文・類語

はっ‐しん【八神】

  1. 天皇の身を守護するため、古くは大内裏神祇官西院の八神殿に祭られ、現在も宮中三殿一つである神殿に祭られている八柱の神の総称。神皇産霊(かみむすひ)・高皇産霊(たかみむすひ)玉留魂(たまるむすひ)生魂(いくむすひ)・足魂(たるむすひ)・大宮之売(おおみやのめ)・御饌都(みけつ)・事代主(ことしろぬし)の八神の称。〔儀式(872)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「八神」の意味・わかりやすい解説

八神
はっしん

現在皇居内の神殿に天神地祇(てんじんちぎ)とともに祀(まつ)られている神産日神(かみむすびのかみ)、高御(たかみ)産日神、玉積(たまつめ)産日神、生(いく)産日神、足(たる)産日神、大宮売神(おおみやめのかみ)、御食津(みけつ)神、事代主(ことしろぬし)神をさし、古来天皇守護の神々とされる。もとは神祇官八神殿に祀られていたが、1872年(明治5)宮中に遷座された。この八神奉斎の起源は『日本書紀』にある天孫降臨の段で高御産神(たかみむすびのかみ)が天孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)のために天津神籬(あまつひもろぎ)・天津磐境(いわさか)を起(た)てて斎(いわ)い奉るとの神勅を下したことによるという。また、同書によれば、神武(じんむ)天皇の即位に際して天皇はこの神勅に従って八神を祀る神籬を建てたとされ、のちに神祇官が成立した際にこれら八神を奉斎して、天皇守護の神々とした。『延喜式(えんぎしき)』によれば八神は神祇官西院にあり、御巫(みこ)が奉仕して、祈年(としごい)・月次(つきなみ)・新嘗(にいなめ)の各祭の官幣にあずかった。

[阪本 栄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「八神」の意味・わかりやすい解説

八神
はっしん

天皇の身を守護するため宮中に祀られる8柱の神々。カミムスビノカミ,タカミムスビノカミ,タマツメムスビノカミ,イクムスビノカミ,タルムスビノカミ,オオミヤノメノカミ,ミケツノカミ,コトシロヌシノカミの8神。

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占い用語集 「八神」の解説

八神

奇門遁甲の構成要素の一つ。八門ほどではないが吉凶に大きな影響を与える。八神の種類には、直符九天九地太陰六合朱雀・勾陳・騰蛇があり、五吉神と三凶神とに分けられる。

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