現在皇居内の神殿に天神地祇(てんじんちぎ)とともに祀(まつ)られている神産日神(かみむすびのかみ)、高御(たかみ)産日神、玉積(たまつめ)産日神、生(いく)産日神、足(たる)産日神、大宮売神(おおみやめのかみ)、御食津(みけつ)神、事代主(ことしろぬし)神をさし、古来天皇守護の神々とされる。もとは神祇官八神殿に祀られていたが、1872年(明治5)宮中に遷座された。この八神奉斎の起源は『日本書紀』にある天孫降臨の段で高御産神(たかみむすびのかみ)が天孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)のために天津神籬(あまつひもろぎ)・天津磐境(いわさか)を起(た)てて斎(いわ)い奉るとの神勅を下したことによるという。また、同書によれば、神武(じんむ)天皇の即位に際して天皇はこの神勅に従って八神を祀る神籬を建てたとされ、のちに神祇官が成立した際にこれら八神を奉斎して、天皇守護の神々とした。『延喜式(えんぎしき)』によれば八神は神祇官西院にあり、御巫(みこ)が奉仕して、祈年(としごい)・月次(つきなみ)・新嘗(にいなめ)の各祭の官幣にあずかった。
[阪本 栄]
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