鎧袖一触(読み)がいしゅういっしょく

精選版 日本国語大辞典 「鎧袖一触」の意味・読み・例文・類語

がいしゅう‐いっしょく ガイシウ‥【鎧袖一触】

〘名〙
① よろいの袖で一触れすること。一回払いのけること。
日本外史(1827)二「至平清盛輩、臣鎧袖一触、皆自倒耳」
② 転じて、簡単に相手をやっつけること。たやすく負かすこと。
江戸から東京へ(1923)〈矢田挿雲〉八「榎本は〈略〉薩長の和洋折衷隊など鎧袖一触(ガイシウいっショク)して蹴散らすに足ると思って居たが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「鎧袖一触」の意味・読み・例文・類語

がいしゅう‐いっしょく〔ガイシウ‐〕【×鎧袖一触】

よろいの袖が一度触れたぐらいで、簡単に敵を打ち負かすこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

四字熟語を知る辞典 「鎧袖一触」の解説

鎧袖一触

相手を簡単に打ち負かすことのたとえ。

[活用] ―する。

[使用例] これは実に鎧袖一触の観があった[杉山平助批評敗北|1931]

[使用例] 世界観的には最初から自然主義的人間観なぞ鎧袖一触しながら[平野謙*女房的文学論|1947]

[解説] もともとはよろいの袖で一触れすること。転じて、そのようにちょっと触れただけで相手を負かす意味となります。

出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android