門院(読み)モンイン

デジタル大辞泉 「門院」の意味・読み・例文・類語

もん‐いん〔‐ヰン〕【門院】

女院にょいんで、院号皇居の門の名をつけた場合の総称後一条天皇生母藤原彰子を上東門院と称したのに始まる。

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精選版 日本国語大辞典 「門院」の意味・読み・例文・類語

もん‐いん‥ヰン【門院】

  1. 〘 名詞 〙 ( 連声で「もんにん」とも ) 朝廷から天皇の生母、準母、三后、女御その他の後宮内親王に与えられた称号待遇上皇に準じた。後一条天皇の生母藤原彰子を上東門院と称したのに始まる。→女院(にょういん)
    1. [初出の実例]「美男経またや哀の起る月〈虚中〉 色はたそがれ門院の秋〈信徳〉」(出典:俳諧・蠧集(1684))

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世界大百科事典(旧版)内の門院の言及

【女院】より

…991年(正暦2)9月一条天皇の生母皇太后藤原詮子が病により出家したため,出家後の詮子の処遇が問題になり,皇太后を止め,改めて東三条院の院号を宣下し,太上天皇に准ずる待遇を与えたのが初例である。以後,1850年(嘉永3)2月,孝明天皇の生母藤原雅子が新待賢門院の院号を宣下されるまで,詮子も含めて女院号を授けられた者は107名(このうち2度院号宣下を被った者があり,院号例は108)である。 院号宣下は,初例の東三条院の場合は出家による后位の停廃に基づき,第2例の太皇太后藤原彰子も1026年(万寿3)1月出家により上東門院の号を授けられたが,第3例の禎子内親王が陽明門院の女院号宣下を被ったのは1069年(延久1)2月で,すでに出家から二十数年を経ており,以後,出家と女院号宣下は必ずしも関係はなくなった。…

※「門院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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