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闇小作 やみこさく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

闇小作
やみこさく

農地法に違反して土地を借り,高い闇小作料を払って農業を営むこと。 1960年頃から西日本を中心に広がりはじめた請負耕作もその一形態。農地法は第2次世界大戦後の食糧増産に大きな役割を果したが,反面,農地を細分化したため農業だけでは生活できない零細な自作農を多くつくってしまった。また,日本経済の高度成長によって農村労働力が都会に流出したため,働き手を失った零細農家は農地を荒れるにまかせるか闇小作に出すほかなくなる一方,農業機械の普及,新しい農法の発展などで生産性が向上してきたため,大規模経営を志す農家も出てきた。こうした事情から実際には農地法の規制を上回る貸借が行われるようになったため,70年に農地法を改正し,農地保有合理化法人をつくったり,農用地の効率的利用と農業経営の規模拡大をねらった農用地利用増進事業を実施したりして,賃貸借の制限緩和,小作地所有の緩和など借地主義への道を開こうとしている。

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世界大百科事典 第2版の解説

やみこさく【闇小作】

農用地の貸借をする際に,法律によって届出が義務づけられ,法規定に即した貸借を行うことが決められているにもかかわらず,法律を無視して貸借することをいう。闇小作は,貸借当事者にとり,法順守が不利となるか少なくとも積極的利益がないと判断される場合に発生する。日本では,1965年ころから闇小作が多発するが,それが法ルートに乗らなかったのは,当時の農地法が強力な小作者保護を行っていたこと,および農地改革の経験から,貸主が農地法の規制を回避しようとしたことが大きな要因である。

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