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防音構造 ぼうおんこうぞう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

防音構造
ぼうおんこうぞう

騒音防止を意図した構造あるいは仕組みの総称で、特定の装置あるいは構造を意味するものではない。
 騒音防止の方法は、騒音の音量、音質、時間的特性などで異なり、また騒音源の種類(固定音源か移動音源か)、騒音源と受音点との位置関係、騒音伝搬の形態(空気音か固体音か)でも異なる。これらのことを十分考慮したうえで、騒音低減のためにどのような防音構造を採用するかが決定される。
 もっとも有効な騒音対策は騒音源のパワーを減ずることと距離減衰を期待することであるが、それだけでは十分でない場合が多い。
 以下に防音構造のおもなものを列挙する。(1)遮蔽(しゃへい)型防音構造 空気伝搬音に対して有効で、騒音伝搬途中に所定の遮音性能を有する壁を設置する方式である。高速道路の防音壁、機械などの防音カバー、隣室からの騒音防止のための間仕切り壁などはこの例である。(2)防振型防音構造 騒音源となる機械の振動や歩行時の振動が床や柱などを伝わり、ふたたび壁や床を振動させて騒音となる、いわゆる固体伝搬音に対して採用される。振動体を防振ゴムやばねで支持したり、建物構造体と振動絶縁した「浮き床構造」などがこれである。(3)消音器型防音構造 騒音がダクトなどのような筒状の中を伝搬し、しかも空気の流れを遮断できない場合に用いられる。ダクトの吸音チャンバー、自動車のマフラーなどがその例である。(4)能動消音型防音構造 騒音源からの音とは別に、スピーカーなどから、緻密(ちみつ)に計算された音を出し、元の騒音を打ち消そうとするものである。変圧器騒音あるいはダクト内騒音などの防止に適用された例がある。[古江嘉弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の防音構造の言及

【音響設計】より

…すなわち,騒音源で発生した音が直接空気中を伝わる場合と,交通機関や機械類の振動あるいは人間の歩行などによる床に対する衝撃振動が建物構造体を伝わり,それが室内の壁,天井などから音となって放射される場合とで,前者を空気(伝搬)音,後者を固体(伝搬)音と呼んで区別している。騒音対策を行う場合には,原因がどちらであるかを明らかにしたうえで,それぞれに対応した防音構造を採用する必要がある。
[遮音設計]
 建物外部の騒音や隣室の音に対しての防音構造とするためには,壁などに十分な遮音性能が要求される。…

※「防音構造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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