朝日日本歴史人物事典 「阿倍正之」の解説
阿倍正之
生年:天正12(1584)
江戸前期の旗本。通称は四郎五郎,四郎右衛門,父は忠政,母は阿倍四郎兵衛定次の娘。徳川秀忠に出仕し,書院番となり,のち使番となる。大坂の陣に従軍。元和1(1615)年加藤忠広の領国肥後熊本へ監使,2年松平忠輝改易の際にも監使として越後へ赴く。4年江戸の道路を巡見し水道を管掌する。5年肥後椎葉山へ赴き一揆を鎮圧。6~8年江戸城石垣普請を奉行す。9年松平忠直改易後越前の国務に当たる。寛永2(1625)年江戸において旗本以下諸士の屋敷割を実施。慶安2(1649)・3年地震で損壊した日光東照宮の石垣修復に当たる。土木工事と大名領への監使に才能を示した。
(しらが康義)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報