日本歴史地名大系 「阿川浦」の解説
阿川浦
あがわうら
阿川村の
伝承によれば最初湾内の
浦は漁業と廻船業で栄えたが、嘉永二年(一八四九)に阿川浦に上陸した吉田松陰はその「廻浦紀略」に「阿川に至り本浦に繋船す。本浦今浦にて戸数百二十、寺三、浄土寺、海翁寺、善照寺と云ふ。上陸止宿す。阿川君の家臣北山十郎左衛門来る、阿川君の饗を致す」「阿川に至り、日和山の台場に登り、本浦東西及び今浦山の台場を遠見す」と記す。
慶長一五年(一六一〇)の検地帳では浦屋敷三四、浦屋敷高一五石八斗三升、浦浮役四八石六斗、塩浜方一石六斗とあるが、「注進案」では海上石二〇石七斗があり、二〇七匁を銀納した。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報