随庵古墳(読み)ずいあんこふん

日本歴史地名大系 「随庵古墳」の解説

随庵古墳
ずいあんこふん

[現在地名]総社市西阿曾

血吸ちすい川西岸の丘陵端に存在した帆立貝式古墳で、現在は消滅している。推定で全長四〇メートル、後円部径は約三〇メートル、高さ約四メートル。東西に向く墳丘軸線と平行して二つの内部主体が確認されているが、板状の栗石積みによる中央の竪穴式石室は、内法長三・五メートル、幅八〇〜九〇センチ、深さ一・一メートル、壁面赤色顔料で塗彩し、床には長大な割竹形木棺が据え置かれていた。棺内の遺体頭部には、弧状に配された滑石製有孔円板や、滑石製臼玉七五と勾玉のほか、金製輪状品、刀子大小七個以上が埋納されていた。また胸と推定される位置には位至三公鏡、水晶の勾玉、ガラス小玉が、また遺体の両脇にも刀二口、剣三口、滑石製臼玉一九、ガラス小玉などが埋納されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android