隠蔽記憶(読み)いんぺいきおく(英語表記)screen memory

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

隠蔽記憶
いんぺいきおく
screen memory

幼児期健忘で隠された体験が他の記憶で現れるとする、フロイトによって解明された精神分析概念。フロイトは、一見無意味であるが、鮮明な記憶で繰り返し想起される幼児期の特別の記憶のあることに気づいた。夢分析や自由連想法による分析で検討した結果、想起すると不安になるために、無意識に抑圧された記憶が、他の記憶の姿を借りて現れていることを明らかにした。繰り返し想起されるということに意味がある。今日では心的外傷後ストレス障害(PTSD)の場合でも、過去の心的外傷があたかもふたたびおきたかのような突然の類似の行動や感情を経験することがフラッシュバックと名づけられ重視されている。[西園昌久]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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