20世紀日本人名事典 「難波正」の解説
難波 正
ナンバ タダシ
- 生年
- 安政6年4月(1859年)
- 没年
- 大正9(1920)年12月22日
- 出生地
- 備前国岡山(岡山県岡山市)
- 学歴〔年〕
- 開成学校〔明治7年〕卒,パリ大学
- 学位〔年〕
- 工学博士〔明治33年〕
- 経歴
- 岡山藩士の子として生まれる。岡山藩の兵学館などを経て明治7年開成学校を卒業。8年フランスに渡り、以後約10年間パリ大学で物理学の研究に従事した。17年に帰国して東京大学講師となり、次いで20年には仙台に新設された第二高等中学校に転じ、教頭を務めた。29年再びフランスに留学し、電気工学を研究。帰国後、31年に京都帝国大学教授に就任し、電気工学を講じた。33年工学博士。京都の疎水を利用した発電法を考案したほか、日露戦争時には海軍省の依嘱で軍用蓄電池を研究・開発するなど、我が国における電気工学の草創期に大きな業績を残した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報