日本大百科全書(ニッポニカ) 「電気ギター」の意味・わかりやすい解説
電気ギター
でんきぎたー
electric guitar
ギターを電気楽器化したもの。ギターの形をとどめているエレキ・ギターと、チター型になったスチール・ギターとに大別されるが、いずれも金属弦を用いた撥弦(はつげん)楽器。駒(こま)の近くに磁石とコイルを組み合わせたピックアップを取り付けてある。弦の振動によって磁界変化がおこり、コイルに電流が生じる。これを増幅器に送り、スピーカーから音を出す仕組みである。いずれの型も基本的には6弦で、ギター型の場合は左手で弦を押さえ、プレクトラム(ピック)を右手の親指と人差し指で持って弾く場合がほとんどである。奏者の動きに対する音の反応は従来のギターがもっている特性を残しており、奏法によって音色の変化を得ることができる一方、音量や音質などは電気的に自由に変化させることができるのが特長である。スチール・ギターの場合、左手に金属製の棒を持ち、右手の親指、人差し指、中指に琴爪(ことづめ)のようなピックをはめて演奏する。
[卜田隆嗣]