霊山院跡(読み)りようぜんいんあと

日本歴史地名大系 「霊山院跡」の解説

霊山院跡
りようぜんいんあと

[現在地名]大津市坂本本町

現存しない。恵心僧都の御廟南方、行者道の傍らにあったとされ、兜率とそつ谷に属するが、正確な位置は不明である。比叡山五別所の一つ。「延暦寺首楞厳院源信僧都伝」や「山門堂舎記」によれば、正暦年中(九九〇―九九五)源信の発願で創建され、仏師康尚作の等身釈迦如来像を本尊とし、堂内四面の壁には舎利弗などの十大弟子が図画されていたと伝える。毎月晦日に法華経の講義が中心の霊山釈迦講が行われ、また毎日の供養礼拝や結番者の作法については源信晩年の寛弘四年(一〇〇七)、六六歳のときの霊山院釈迦堂毎日作法(来迎院文書)に詳しい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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