霞ヶ関遺跡(読み)かすみがせきいせき

日本歴史地名大系 「霞ヶ関遺跡」の解説

霞ヶ関遺跡
かすみがせきいせき

[現在地名]川越市的場・上戸

入間いるま川と小畔こあぜ川に挟まれた台地の先端部、入間川左岸にある。標高約二〇メートル。昭和四一年(一九六六)の第一次・第二次発掘調査により住居跡一一六、同四六年の第三次調査により住居跡二二五を発掘した。遺跡は南北に広がり、北隣に河越氏館跡がある。旧石器時代から中世にわたるが、中心は弥生時代と古墳時代集落跡である。弥生時代は後期が主で、出土遺物は吉ヶ谷式土器と岩鼻式土器に大別できる。吉ヶ谷式土器を出土する竪穴住居跡は遺跡の南側に、岩鼻式土器を出土する竪穴住居跡は北側に集中する傾向がある。中央部辺りに方形周溝墓が時期不明分を含めて一六基発掘されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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