デジタル大辞泉 「靉靆」の意味・読み・例文・類語 あい‐たい【×靉×靆】 [ト・タル][文][形動タリ]1 雲や霞かすみなどがたなびいているさま。「真直まっすぐに立ち上る香の煙、―と棚引き薫じて」〈木下尚江・良人の自白〉2 気持ちや表情などの晴れ晴れしないさま。陰気なさま。「主人側の男たちは―として笑った」〈岡本かの子・河明り〉[名]眼鏡。「めがねを―と云ふ」〈養生訓・五〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「靉靆」の意味・読み・例文・類語 あい‐たい【靉靆・靄靆】 〘 名詞 〙① ( 形動タリ ) 雲がたなびくこと。また、雲などが厚く空をおおっているさま。[初出の実例]「二華触レ石之膚靉靆」(出典:本朝文粋(1060頃)一・祝雲知隠賦〈大江以言〉)「真直に立ち上る香の烟、靉靆(アイタイ)と棚引き燻じて」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉中)[その他の文献]〔潘尼‐逸民吟〕② ( 形動タリ ) 気持、表情などが暗いこと。曖昧ですっきりしないこと。また、その様子。[初出の実例]「極めて天下晴れぬ靄靆(アイタイ)たる関係」(出典:銀座細見(1931)〈安藤更生〉八)③ 眼鏡。[初出の実例]「めがねを靉靆(アイタイ)と云」(出典:養生訓(1713)五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例