靖国神社公式参拝(読み)やすくにじんじゃこうしきさんぱい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

靖国神社内閣総理大臣閣僚が公的な立場で参拝すること。第2次世界大戦戦没者の遺族らは首相の戦没者追悼を強く求めてきたが,憲法で定める政教分離の原則に抵触するという指摘や司法判断が出され,また中国や大韓民国(韓国)などの反発もあり,政治問題となってきた。首相の靖国神社参拝は戦後まもなくから行なわれたが,1975年三木武夫首相が初めて終戦記念日の 8月15日に参拝を行ない,以後数度にわたって終戦記念日に首相が参拝を行なった。歴代首相は私人として参拝していたが,中曽根内閣内閣官房長官の私的諮問機関「閣僚の靖国神社参拝問題に関する懇談会」の報告書をうけ,1985年の終戦記念日に初めて首相と閣僚の公式参拝を行なった。しかし,中国などの強い反発をうけた中曽根康弘首相は翌 1986年から公式参拝を中止。その後は 1996年に橋本龍太郎首相が,2001~06年に小泉純一郎首相が,2013年に安倍晋三首相が,公私の別を明言せず靖国神社に参拝している。

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