静間村(読み)しずまむら

日本歴史地名大系 「静間村」の解説

静間村
しずまむら

[現在地名]大田市静間町

磯竹いそたけ村の北東に位置し、静間川が日本海に注ぐ河口部に立地する。東は安濃あの土江つちえ村。「万葉集」巻三に載る「大汝少彦名のいましけむ志都の岩屋は幾代経ぬらむ」(生石村主真人)志都の岩屋しづのいわや当地に比定する説がある。中世は静間郷とよばれた。

正保国絵図に村名がみえ、高五一〇石余。元禄一〇年(一六九七)石見銀山領村々覚によると田方三一六石余・畑方一九三石余、ほかに新田畑高一〇石余がある。年貢高は米一八二石余・銀一貫一八九匁余。小物成として浦役二匁・水夫一人役九匁・船役一匁五分・和布役五分・魚津水夫一人役九匁のほか静間川での川網役一八匁が課されている。


静間村
しずまむら

[現在地名]飯山市大字静間

現飯山市市街地の南、千曲川西岸にあり、西は斑尾まだらお山山頂に至る。大久保おおくぼ中町なかまち北畑きたばたの区域を本村とし、北畑は城下しん町と接続、南ははちす村に接する。田草たくさ川・きよ川の小渓流が村内を東流し千曲川へ注ぐ。田草川上流に荒舟あらふね・田草、清川の上流に屋敷やしき沓津くつつ集落がある。本村を谷筋道が縦断する。

田草川下流は弥生・土師須恵の遺跡で、住居跡三、土壙一三、祭祀遺構二を発見した。東山道支道・千曲川東通古道への渡河点北蓮きたはちすに至る道が分岐し古代より交通の要衝である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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