韓国の歴史的集落群〈河回と良洞〉(読み)かんこくのれきしてきしゅうらくぐん〈ハフェとヤンドン〉

世界遺産詳解 の解説

かんこくのれきしてきしゅうらくぐん〈ハフェとヤンドン〉【韓国の歴史的集落群〈河回と良洞〉】

2010年に登録された世界遺産(文化遺産)。韓国の南東部、キョンサンプクト(慶尚北道(けいしょうほくどう))にある歴史的な氏族集落。李氏朝鮮時代(1392~1910年)初期から形成されはじめた地域で、その当時の貴族儒教文化をよく表している。緑深い山々を背にし、前方に豊かな川が流れる地形は、心身によい影響を及ぼすとの思想に基づいて集落の設計がなされた。風水の理想である背山臨水(はいざんりんすい)とされる。地域には農耕地が開け、貴族の邸宅、日本の東屋(あずまや)に相当する亭子(ていし)、私塾である書堂、書院一族のための土壁の平屋住居、庶民の簡素な住宅などが建ち並んでいる。17~18世紀の詩人たちがその美しさを称えたほどの景観である。◇英名はHistoric Villages of Korea : Hahoe and Yangdong

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android