音滝観音(読み)いんだきかんのん

日本歴史地名大系 「音滝観音」の解説

音滝観音
いんだきかんのん

[現在地名]八幡西区畑 音滝

しやく岳の北西麓の谷間にある。正式には浄土宗音滝山釈王しやくおう寺と号する寺院だが、音滝観音の通称で知られ、そばを流れる谷川には二段の滝(音滝)が懸かる。はた観音・瞽女ごぜ観音などともよばれ、本尊観音菩薩に祈願すると眼病に効験があるといわれた。釈王寺縁起によると、保元の乱後、伊豆大島流罪となった源為朝は大宰府へ落延び、為朝を頼って筑前に下った崇徳院の皇后は、供奉する白縫姫(白御前とも)など女官たちと当地に身を潜めていたという。しかし皇后は保元二年(一一五七)に没し、長旅の疲れで盲目となっていた白縫姫は、女官たちと皇后の菩提を弔っていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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