風治八幡神社(読み)ふうじはちまんじんじや

日本歴史地名大系 「風治八幡神社」の解説

風治八幡神社
ふうじはちまんじんじや

[現在地名]田川市魚町

JR・平成筑豊鉄道の田川伊田たがわいた駅の北西に鎮座する。北方を彦山川が流れる。祭神は仲哀天皇・応神天皇・神功皇后・豊玉姫命・玉依姫命・海津見神。旧郷社。創立年代は不詳であるが、もと伊田大神あるいは飯田大神と称して、海津見神を祀っていたという。伝説によると、神功皇后が筑紫より長門豊浦とようらに向かう途次に激しい風雨に襲われ、海津宮の大石に腰掛け伊田大神に祈ると海津見神が現れ、皇后の守護を約束したので社前の田に海津見神を祀ったという。一説に弘仁八年(八一七)宇佐宮より勧請といわれ、この地には鎌倉時代初期に宇佐宮弥勒寺領の伊田いた別符が存在したことから、宇佐宮の八幡神を勧請したとも考えられる。「明治神社誌料」は「カザハル」の読みをつけ、元和年中(一六一五―二四)小倉藩主細川忠興が当社を伊田手永一四ヵ村の大社と定め、元禄元年(一六八八)に風治八幡神社と号したと記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の風治八幡神社の言及

【田川[市]】より

…産炭地域振興のためセメント,縫製,タイル,タバコフィルター,金属,電機など多数の企業が誘致されたが,大部分が中小零細規模で,石炭産業に代わる有力産業は育っていない。《炭坑節》で有名な二本煙突や記念館を中心とする石炭記念公園,川渡り神幸祭で知られる風治(ふうち)八幡神社などがあり,92年福岡県立大学が開設された。【土井 仙吉】。…

※「風治八幡神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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