日本歴史地名大系 「香坂峠」の解説 香坂峠こうさかとうげ 群馬県:甘楽郡下仁田町市野萱村香坂峠長野県境の物見(ものみ)山(一三七五・四メートル)と八風(はつぷう)山(一三一五・二メートル)の間にあり、標高一二五四メートル。近世中期以後、従来の初鳥屋(はつとや)から鏑(かぶら)川をさかのぼり当峠を抜け信州岩村田(いわむらだ)宿(現長野県佐久市)への道に加え、本宿(もとじゆく)から市野萱(いちのかや)経由香坂峠越岩村田宿への道である香坂通日影(ひかげ)新道が開かれた。おもに信州側からは佐久(さく)地方の米穀が、上州側からは麻・絹などが運ばれた。 香坂峠こうさかとうげ 長野県:佐久市香坂新田村香坂峠[現在地名]佐久市香坂、群馬県甘楽郡下仁田町長野・群馬県境で八風(はつぷう)山(一三一五メートル)と物見(ものみ)山(一三七五メートル)の間の鞍部にある。標高一二五四メートル。近世の上信交通の幹線は中山道であるが、脇道には借宿(かりやど)(現北佐久郡軽井沢町借宿)から和美(わみ)峠(現北佐久郡軽井沢町―群馬県甘楽郡下仁田町)を経て、下仁田(しもにた)に通じる女(おんな)街道や、小田井(おたい)宿(現北佐久郡御代田町小田井)・岩村田(いわむらだ)宿(現佐久市岩村田)から平尾(ひらお)山の北側を通って和美峠に出る日影(ひかげ)通があったが、中期以後岩村田宿から平尾山の南側を香坂川沿いに登って香坂峠に出、そこから初鳥屋(はつとや)や市野萱(いちのかや)(ともに現群馬県甘楽郡下仁田町)に下る日影新道が開かれた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by