鬱陶(読み)ウットウ

デジタル大辞泉 「鬱陶」の意味・読み・例文・類語

うっ‐とう〔‐タウ〕【鬱陶】

心がふさいで晴れないこと。
いささか君の―を慰め、且つ共に心よく談笑しようと思って」〈露伴露団々
精神―たるの時に当ては」〈織田訳・花柳春話

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精選版 日本国語大辞典 「鬱陶」の意味・読み・例文・類語

うっ‐とう‥タウ【鬱陶】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ )
  2. ( ━する ) 気がふさいではればれしないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「去廿一日法礼、昨日酉時到来、詳奉委趣、已散欝陶」(出典:本朝文粋(1060頃)七・贈美濃守源頼光状〈大江匡衡〉)
    2. 「我(われ)舜を已(すで)に殺しつと思て欝陶(ウッタウ)しつ」(出典:太平記(14C後)三二)
    3. [その他の文献]〔書経‐五子之歌〕
  3. 憂え、憤ること。立腹や不満の気持。
    1. [初出の実例]「就一方欝陶、難罪科之由」(出典:吾妻鏡‐養和元年(1181)三月一四日)
    2. 「或は神慮にあひはばかり、或は綸言と称するによって、鬱陶をおさへ光陰を送るあひだ」(出典:平家物語(13C前)四)
  4. 天気の蒸し暑いさま。〔夏侯湛‐大暑賦〕

うっとし【鬱陶】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙うっとしい(鬱陶)

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普及版 字通 「鬱陶」の読み・字形・画数・意味

【鬱陶】うつとう(たう)・うつよう(えう)

心が結ぼれる。〔孟子、万章上〕象曰く、鬱陶として君を思ふのみと。忸怩(ぢくぢ)たり。

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