精選版 日本国語大辞典「立腹」の解説
たち‐ばら【立腹】
〘名〙
① 怒りやすいこと。腹を立てやすいこと。また、そういう性質。たてはら。
※落窪(10C後)三「おのが心本性立はらに侍りて、思ひやりなく物いふ事もなん侍るを」
※今昔(1120頃か)一九「此の聖人は極て立ち腹にぞ有ける」
② 立ったままでする切腹。
※浄瑠璃・石橋山(1659頃)三「たちばら十もんじにかききり、あしたのつゆとなりけるを」
たて‐はら【立腹】
〘名〙 (形動) 腹を立てること。おこりっぽいこと。また、そのさま。りっぷく。また、おこりっぽい性質の人をもいう。
※源平盛衰記(14C前)一一「少も違はずと申されければ、立腹(タテハラ)なる人の習心浅くして、〈略〉さめざめとこそ泣給ひけれ」
りっ‐ぷく【立腹】
〘名〙 はらをたてること。怒ること。
※雑談集(1305)四「立腹(リッフク)の人のおそろしきは、やがて息(や)むもやすし」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報