鳥山村（読み）とりやまむら

日本歴史地名大系

鳥山村
とりやまむら

• 群馬県：太田市
• 鳥山村

[現在地名]太田市鳥山

鶴生田（つるうだ）村の西にあり、西境を蛇（へび）川が南流する。北は成塚（なりづか）村、西は寺井（てらい）村・新野（にいの）村。集落は南北に走る太田―大間々（おおまま）往還に沿って発達、北部の上鳥山、南部の中鳥山・下鳥山の三つに分れ、史料などでは三村として扱われることも多い。弘安五年（一二八二）三月一〇日の鳥山時成譲状（長楽寺文書）に「にんたのしやう(新田庄)とりやまのかう」とあり、郷内の藤内入道・桜井二郎入道・にへい大夫・三郎大夫の四在家付の田を妻の念空と孫の「ねをい御前」に与えている。諸系図によると時成は新田義重の孫里見義成の子になっており当地名を負う同郷の開発領主であった。九年後の正応四年（一二九一）一二月二一日、幕府はこの譲与を公認した（「関東下知状」同文書）。永仁五年（一二九七）六月一一日、長じたねをい御前（慈円）と時成後家尼念空は、譲られた在家のなかから桜井二郎入道在家一宇・田二町三反を選んで、「こかね井殿一こ(期)のうち」という条件付きで長楽（ちようらく）寺（現新田郡尾島町）に寄進した（「尼慈円・念空寄進状案」同文書）。

鳥山村
とりやまむら

• 神奈川県：横浜市
• 港北区
• 鳥山村

[現在地名]港北区鳥山町・新横浜（しんよこはま）一―三丁目

東は篠原（しのはら）村・岸根（きしね）村、西は下菅田（しもすげた）村（現神奈川区）、北は小机（こづくえ）村に接する。南の三枚橋（さんまいばし）村・羽沢（はざわ）村（現神奈川区）などの山谷の清水を合せた鳥山川が東境を流れ、北境を流れる鶴見川に合する。

「吾妻鏡」延応元年（一二三九）二月一四日条に「武蔵国小机郷鳥山等荒野可開発水田之由、被仰大夫尉泰綱」とあり、佐々木泰綱に小机郷鳥山などの荒野の開発が命ぜられている。小田原衆所領役帳に三郎殿「百弐拾四貫七百七十文　小机鳥山」とある。

鳥山村
とりやまむら

• 長崎県：北松浦郡
• 小値賀町
• 鳥山村

[現在地名]小値賀町前方郷（まえがたごう） 前方後目（まえがたうしろめ）

小値賀島の東部に位置する。江戸時代は平戸藩領で、元禄一二年（一六九九）の平戸領分郷村帳では小値賀村枝村として村名がみえ、高一二〇石余。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」