鳳停寺(読み)ほうていじ(その他表記)Pongjǒng-sa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鳳停寺」の意味・わかりやすい解説

鳳停寺
ほうていじ
Pongjǒng-sa

大韓民国(韓国),キョンサンプク(慶尚北)道中部のアンドン(安東)市にある仏寺。新羅文武王12年(672)年に新羅華厳宗(→華厳宗)の祖,義湘あるいはその弟子の能人により創建されたといわれる。13世紀頃,高麗の時代につくられた極楽殿は朝鮮最古の木造建築の一つで,正面 3間,側面 4間の切妻造斗栱(ときょう)の肘木は天竺様(柱心包様式)であるが,柱上は蟇股(かえるまた)となっていて華盤の架構がなく,むしろ三国時代以来の古式な柱心包様式を踏襲している。鳳停寺は 2018年,通度寺浮石寺法住寺など国内に点在する六つの山岳仏教僧院とともに世界遺産の文化遺産に登録された。(→朝鮮建築

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