鳴滝古墳群
なるたきこふんぐん
[現在地名]和歌山市善明寺
紀ノ川右岸、和泉山脈から派生した標高三六―八六メートルの丘陵上にある。昭和四〇年(一九六五)に一号・二号・五号墳、同四八年に六号・七号墳を発掘調査。
一号墳は六世紀中頃の横穴式石室をもつ円墳。石室は緑泥片岩を用い、玄室は長さ三・五メートル、奥幅二・四五メートル、前幅二・四メートルの長方形で、周壁は板石を小口積みにし、天井は長大な緑泥片岩を横に架す。石棚は床から一・八メートルのところに奥行七〇センチの一枚岩でつくる。奥壁に接して板石を組合せたベッド状の石槨があり、その上に木棺を置く。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の鳴滝古墳群の言及
【鳴滝】より
…すなわち熊野の神詠である。付近に鳴滝古墳群がある。また,1982年に発掘調査された鳴滝遺跡があり,古墳時代の大規模な掘立柱建物群跡である。…
※「鳴滝古墳群」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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