鶴翼(読み)かくよく

精選版 日本国語大辞典 「鶴翼」の意味・読み・例文・類語

かく‐よく【鶴翼】

〘名〙
ツルつばさ
陣立ての名。ツルが翼を広げたような形に兵を並べて、敵をその中に取りこめようとする陣形。⇔魚鱗
吾妻鏡‐建久六年(1195)一二月一二日「是向魚鱗鶴翼陣。抽毎度之勲功
太平記(14C後)六「一手西門の石の鳥居より魚鱗懸りに懸け出づ。一手は住吉の松の陰より懸け出で、鶴翼(クヮクヨク)に立て開き合はす」 〔沈炯‐賦得辺馬有帰心詩〕

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デジタル大辞泉 「鶴翼」の意味・読み・例文・類語

かく‐よく【鶴翼】

鶴のつばさ。
兵法で、陣立ての一。鶴がつばさを張った形に兵を配置し、敵を包囲しようとする陣形。

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普及版 字通 「鶴翼」の読み・字形・画数・意味

【鶴翼】かくよく

左右の翼で包囲する陣形。唐・太宗帝範の序〕身(みづか)ら甲冑を(つらぬ)き、親(みづか)ら矢石に當り、夕に魚の陣に對し、に鶴の圍に臨む。

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百科事典マイペディア 「鶴翼」の意味・わかりやすい解説

鶴翼【かくよく】

鶴が翼を張ったように,中央から左右に浅いV字形に陣翼(じんよく)を延ばして敵兵を包囲しようとする陣形。魚鱗の対。

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