鶴(読み)カク

デジタル大辞泉 「鶴」の意味・読み・例文・類語

かく【鶴】[漢字項目]

[常用漢字] [音]カク(漢) [訓]つる たず
〈カク〉
1 ツル。「鶴唳かくれい」
2 ツルのような。長い首、白さ、長寿などのたとえ。「鶴首・鶴寿・鶴髪」
〈つる(づる)〉「白鶴・夕鶴・千羽鶴」
[名のり]ず・つ
[難読]田鶴たず・鶴嘴つるはし・真鶴まなづる

つる【鶴】

1 ツル目ツル科の鳥の総称。日本では古くから亀とともに長寿の象徴として貴ばれる。大形で、くびと脚が長く、飛ぶときはまっすぐ伸ばし、ゆっくり羽ばたく。羽色は白色・灰青色が主で、頭頂が赤く裸出しているものが多く、翼の羽が伸びて尾羽の上を覆う。沼地・平野にすみ、気管が長いので、よく響く大きな声を出し、産卵は地上で行う。日本で繁殖するのはタンチョウだけで、ナベヅル・マナヅルなどが渡来する。あしたず。たず。仙客。《季 冬》「村人に田毎の―となれりけり/青畝」
2 紋所の名。鶴の姿をさまざまに図案化したもの。鶴の丸・舞鶴・鶴菱つるびしなどがある。
[補説]書名別項。→鶴
[類語]田鶴・丹頂・鍋鶴・真鶴

たず〔たづ〕【▽鶴/田▽鶴】

ツルの別名。歌語として用いられる。
「若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして―鳴き渡る」〈万・九一九〉
[類語]鶴・丹頂・鍋鶴・真鶴

つる【鶴】[書名]

俳誌。昭和12年(1937)、石田波郷主宰により創刊。同人に、石塚友二・今井杏太郎ら。波郷没後は石塚らが主宰を継承。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鶴」の意味・読み・例文・類語

つる【鶴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① ツル科の鳥の総称。南アメリカを除く世界に分布し、一四~二八種ある。体長八〇~一五〇センチメートルと大形で、いずれもくちばしが長く、くびとあしが長い美しい体型をしている。飛翔(ひしょう)時には、くびとあしを前後に伸ばし、ゆっくり下へ羽ばたき、早く強く翼を上に戻す。雌雄いっしょに行動し、鳴き声は鋭い。湿原や草地にすみ、サギ類のように樹上に止まることはない。松上の鶴といわれているのはコウノトリを誤認したものである。雑食性で、穀類、草の葉・実、ドジョウなどの小魚、昆虫、カエル、トカゲなどを食べる。日本では、北海道の釧路・根室で繁殖するタンチョウ、山口県周南市・鹿児島県出水平野に渡来するナベヅル、同じく出水平野に渡来するマナヅルが見られ、いずれも特別天然記念物とされている。この他に、クロヅル・カナダヅル・ソデグロヅル・アネハヅルなどがまれに飛来し、動物園ではアフリカ産のカンムリヅルなども飼育されている。古来、その端正な姿態から神秘的な鳥とされ、カメとともに長寿の象徴となり、吉祥の鳥ともされる。たず。《 季語・冬 》

▼つる渡(わた)る《 季語・秋 》

▼つる帰(かえ)る《 季語・春 》 〔新撰字鏡〕

  1. ② 紋所の名。①をかたどったもので、鶴の丸、向い鶴、折鶴、三つ鱗鶴などがある。
    1. 鶴の丸@折鶴@向い鶴@三つ鱗鶴
      鶴の丸@折鶴@向い鶴@三つ鱗鶴
  2. ③ 「つるはし(鶴嘴)」の略。
    1. [初出の実例]「蓬莱の地をかためるも鶴と亀」(出典:雑俳・柳多留‐六〇(1812))
  3. ④ 「おりづる(折鶴)」の略。
    1. [初出の実例]「あいそうに嫁はつるだのお舩だの」(出典:雑俳・柳多留‐一七(1782))
  4. ⑤ 白髪のたとえ。
    1. [初出の実例]「頭上には頻に駭かす老を告る鶴」(出典:海道記(1223頃)序)
  5. ⑥ 鹿児島県の桜島で、正月一四日に、藁と根引の真萱で①の形を一対作った飾りのこと。

鶴の語誌

「万葉集」には鳥の「つる」の用例は見られないが、助動詞「つ」の連体形「つる」に「鶴」の字をあてている例がある。したがって、歌語としてはもっぱら「たづ」が用いられ、「つる」は俗称であったと思われる。


たずたづ【鶴・田鶴】

  1. 〘 名詞 〙 鶴(つる)をいう。多く歌語として用いる。たずがね。
    1. [初出の実例]「和歌の浦に潮満ち来れば潟を無み葦辺をさして多頭(タヅ)鳴きわたる」(出典:万葉集(8C後)六・九一九)
    2. 「たづは沢にこそ棲め、雲井に住む事やはある」(出典:無名抄(1211頃))

鶴の語誌

( 1 )「万葉集」では、助動詞「つる」の訓借仮名として「鶴」を用いることがあるものの、鳥名「鶴」はすべて「たづ」と訓ぜられ、「たづ」は歌語として定着していたようである。
( 2 )中古以降、散文にも用例が見られるが、なお雅語としてのニュアンスが強い。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「鶴」の読み・字形・画数・意味

鶴
常用漢字 21画

[字音] カク
[字訓] つる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は寉(かく)。〔説文〕四上に「鶴、九皋に鳴き 聲天に聞ゆ」と〔詩、小雅、鶴鳴〕の句を引き、寉声とする。寉はその鳴き声。古くから瑞鳥とされ、仙人の乗るところとされた。その異相瑞祥を説く〔相鶴経〕の類がある。

[訓義]
1. つる、たず、あしたず。
2. 鋤の頭、つるはし。
3. と通じ、しろい。

[古辞書の訓]
〔和名抄〕鶴 留(つる)〔字鏡〕 ナヒキ・ツル・オホトリ・トブコヱ・タヅ 〔字鏡集〕鶴 ツル・ミヅトリ

[語系]
鶴・・hkは同声。縞k、huとも声が近く、皓白の義をもつ字であるが、〔鶴鳴〕の詩にもみえるように、その声が最も印象に深いものであるから、その鳴き声による命名と思われる。

[熟語]
鶴衣▶・鶴飲▶・鶴影▶・鶴音▶・鶴駕▶・鶴蓋▶・鶴鶴▶・鶴企▶・鶴馭▶・鶴禁▶・鶴脛▶・鶴頸▶・鶴軒▶・鶴語▶・鶴骨▶・鶴峙▶・鶴膝▶・鶴首▶・鶴寿▶・鶴書▶・鶴渚▶・鶴▶・鶴觴▶・鶴心▶・鶴声▶・鶴棲▶・鶴毳▶・鶴扇▶・鶴▶・鶴巣▶・鶴頂▶・鶴汀▶・鶴天▶・鶴媒▶・鶴髪▶・鶴板▶・鶴舞▶・鶴歩▶・鶴俸▶・鶴望▶・鶴眠▶・鶴鳴▶・鶴躍▶・鶴翼▶・鶴立▶・鶴侶▶・鶴料▶・鶴▶・鶴▶・鶴齢▶・鶴籠▶
[下接語]
雲鶴・鶴・亀鶴・騎鶴・琴鶴・群鶴・玄鶴・孤鶴・高鶴・黄鶴・皓鶴・沙鶴・松鶴・翔鶴・乗鶴・真鶴・棲鶴・仙鶴・双鶴・蒼鶴・田鶴・白鶴・病鶴・舞鶴・放鶴・鳳鶴・夜鶴・野鶴・鶴・老鶴・籠鶴

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「鶴」の解説

つる【鶴】

岡山の米焼酎。清酒用酵母を使用。原料は米、清酒粕。アルコール度数25%。蔵元の「小坂酒造」は大正2年(1913)創業。焼酎と同名の清酒「鶴」の醸造元。所在地は赤磐市山口。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「鶴」の解説

鶴 (ツル)

動物。ツル科に属する鳥の総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鶴の言及

【ツル(鶴)】より

…さらに,北アメリカにはカナダヅルとアメリカシロヅルG.americanusの2種,オーストラリアにもオオヅルとオーストラリアヅルG.rubicundusの2種が分布している。【森岡 弘之】
【鶴の民俗】

[中国]
 中国では,鶴はその高貴な立姿や空を飛ぶさまや清らかな鳴声からして神仙に縁のある仙禽(せんきん)とみなされ,《神仙伝》に出る蘇仙公のように鶴に化して故郷に帰った仙人の話もある。一方,また鶴が美女に化して人間の男とあう話もあった。…

※「鶴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

[名](スル)1 別の衣服に着替えること。特に夏冬の季節に応じて改めること。平安時代には、陰暦4月1日、10月1日に行われた。江戸幕府では、このほかに5月5日・9月9日などにも着替える定めがあった。現...

衣替えの用語解説を読む