麻布竜土町(読み)あざぶりゆうどちよう

日本歴史地名大系 「麻布竜土町」の解説

麻布竜土町
あざぶりゆうどちよう

[現在地名]港区六本木ろつぽんぎ七丁目

麻布台地頂部からやや北西にある年貢町屋。東方芝増上寺に通じる往還(現外苑東通)に面する片側町で、おもな区画は三角形だが、背後の南西に小さな地面が道路と寺院を挟んで三ヵ所ある。東が使番坪内邸・長泉ちようせん寺、西が肥前蓮池藩鍋島家上屋敷・伊予宇和島藩伊達家上屋敷・立泉りゆうせん寺、南が先手組与力同心組屋敷・法庵ほうあん寺・大円だいえん寺、北が長門萩藩松平(毛利)家下屋敷。中央に鎮守の竜土神明社(現天祖神社)がある。

寛永一〇年(一六三三)頃から代官支配で、その後に百姓町屋となって竜土町を唱え、正徳三年(一七一三)町方支配になった。総小間二八八間余。東西南方表田舎間一〇六間余・北方同四七間余、南北は東方同四五間余・西方八九間余、ただし立泉寺・大円寺・法庵寺・長泉寺長徳ちようとく寺の境内間口、門幅ならびに横町幅、道路敷を除く。西・南・北の方は表間口があって入組んでおり、総坪数三千五三八坪。家数二〇九、うち家持一五・家主一一・店借一八三。自身番屋は年貢沽券地のうち店並にあり、屋根の梯子火の見に半鐘が懸かる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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