黒沢鷹次郎(読み)クロサワ ヨウジロウ

20世紀日本人名事典 「黒沢鷹次郎」の解説

黒沢 鷹次郎
クロサワ ヨウジロウ

明治・大正期の銀行家 第十九国立銀行頭取



生年
嘉永2年11月23日(1850年)

没年
大正8(1919)年1月27日

出生地
信濃国佐久郡穂積村(長野県南佐久郡八千穂村)

経歴
はじめ家業の酒造・太物仲次業に従事し、明治初年には横浜で生糸輸出取引を始めた。明治9年土地の有力者とはかって金融機関彰真社を設立し、10年には長野県上田で第十九国立銀行の設立に参加し、取締役に就任。次いで20年に頭取となり、経営不振からの挽回奔走、同銀行の大株主茂木惣兵衛の助言をもとに製糸業者への積極的な融資を行い、横浜への生糸輸送にかかる販売代金立替払い(荷為替取組)などを実施した。また繭倉庫として27年に上田倉庫、42年に諏訪倉庫を設立するなど、製糸業の発展にも大きく貢献。大正8年第十九銀行頭取在任のまま死去

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

朝日日本歴史人物事典 「黒沢鷹次郎」の解説

黒沢鷹次郎

没年:大正8.1.27(1919)
生年:嘉永2(1849)
明治大正期の銀行家。信濃国佐久郡崎田村(長野県八千穂村穂積)の太物中継業,酒造業黒沢利左衛門の長男。明治10(1877)年2月,長野県小県郡上田町(上田市)に,同志と共に,第十九国立銀行を創設。20年1月より病没まで頭取を務めた。頭取就任以来,諏訪郡内の製糸家に対して,繭を担保とした融資,横浜へ生糸を発送する際の販売代金立替払い(荷為替取組)を積極的に行い,器械製糸業の発展に大きく貢献。このほか金融機関の彰真社,長野農工銀行などや上田倉庫,諏訪倉庫の設立,発展に関与した。<参考文献>『諏訪倉庫株式会社社史』『八十二銀行史』,松下軍次『信濃名士伝』

(横山憲長)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「黒沢鷹次郎」の解説

黒沢鷹次郎 くろさわ-ようじろう

1850*-1919 明治-大正時代の銀行家。
嘉永(かえい)2年11月23日生まれ。明治初期に生糸などの輸出をはじめる。明治10年長野県上田の第十九国立銀行の設立に参加,20年頭取。製糸金融を活発にし,岡谷(おかや)に繭(まゆ)の倉庫をもうけるなど,製糸業発展につくした。大正8年1月27日死去。71歳。信濃(しなの)(長野県)出身

黒沢鷹次郎 くろさわ-たかじろう

くろさわ-ようじろう

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「黒沢鷹次郎」の解説

黒沢 鷹次郎 (くろさわ たかじろう)

生年月日:1849年11月23日
明治時代;大正時代の銀行家。第十九国立銀行頭取
1919年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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