黒・赤・金(その他表記)Schwarz-Rot-Gold

山川 世界史小辞典 改訂新版 「黒・赤・金」の解説

黒・赤・金(くろ・あか・きん)
Schwarz-Rot-Gold

19世紀のドイツ統一革新のシンボル色。1813年の解放戦争に参加したリュッツォ義勇軍団の出身者を中心に組織されたイエナブルシェンシャフトが,同軍団の軍旗にもとづいて,黒・赤・金の三色旗を用いた(1815年)ことに由来する。ヴァイマル共和国,第二次世界大戦後の東西ドイツおよび現在のドイツ連邦共和国国旗もこの三色。なお,北ドイツ連邦ドイツ帝国第三帝国(ハーケンクロイツとの組み合わせ)の色は,プロイセンの色(黒・白)とハンザ都市の色(白・赤)を合わせた黒・白・赤(Schwarz-Weiß-Rot)である。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黒・赤・金」の意味・わかりやすい解説

黒・赤・金
くろ・あか・きん
Schwarz-Rot-Gold

解放戦争から帰還した学生を中心に 1815年6月イェナ大学で結成されたブルシェンシャフトの制服と旗の色に始るドイツ統一を表わす配色。解放戦争時にプロシアの一義勇軍団が軍服に用いたのが最初という。ブルシェンシャフトの団員たちは赤い襟に金色かしわの葉をあしらった黒い制服と黒,赤,金の3色を組合せた団旗を用いたが,この三色旗はのちにドイツ統一の旗印となり,48~66年ドイツ連邦の旗とされた。ワイマール憲法下の共和国および現在のドイツの国旗もこの配色を用いている。旧東ドイツでは,三色旗のなかにコンパスハンマー,麦の穂を組合せた紋章を入れて用いられた。

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