田淵 行男(読み)タブチ ユキオ

20世紀日本人名事典 「田淵 行男」の解説

田淵 行男
タブチ ユキオ

昭和期の山岳写真家,高山蝶研究家



生年
明治38(1905)年6月4日

没年
平成1(1989)年5月30日

出生地
鳥取県日野郡黒坂村(現・日野町)

学歴〔年〕
東京高等師範学校(現・筑波大学)博物科〔昭和3年〕卒

主な受賞名〔年〕
日本写真批評家協会特別賞〔昭和36年〕,日本写真批評家協会作家賞〔昭和42年〕,自然保護思想普及功労賞〔昭和51年〕,日本写真協会功労賞〔昭和58年〕

経歴
教員生活を経て、昭和16年日本映画社教育映画部に入社し、プロの写真家となる。終戦の年、強制疎開で東京から長野県穂高町へ移転。25年「アサヒカメラ」7月号で山岳写真家としてデビュー。以来、写真活動を続ける一方で、ほとんど空白だった高山蝶の生態究明に力を注ぎ、54年生態写真集「日本アルプスの蝶」を出版。日本山岳写真界の草分け的存在。主な作品集に「わが山旅」「高山蝶」「山の意匠」「田淵行男山岳写真傑作集」「田淵行男作品集」「尾根路」などがある。平成2年7月長野県豊科町に田淵行男記念館が建てられた。同館に対し田淵行男作品の保存と山岳写真研究の功績により、10年6月日本写真協会賞文化振興賞が送られた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「田淵 行男」の解説

田淵行男 たぶち-ゆきお

1905-1989 昭和時代の写真家。
明治38年6月4日生まれ。教師をつとめたのち日本映画社に入社。昭和20年長野県の常念岳山麓(さんろく)に疎開,のち豊科町に定住北アルプスを中心とした山岳写真,雪形の研究で知られ,また高山蝶(ちょう)の生態をあきらかにした。平成元年5月30日死去。83歳。鳥取県出身。東京高師卒。著作に「尾根路」「日本アルプスの蝶」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「田淵 行男」の解説

田淵 行男 (たぶち ゆきお)

生年月日:1905年6月4日
昭和時代の山岳写真家;高山蝶研究家
1989年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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