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BP社 びーぴーしゃ BP.p.l.c

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知恵蔵の解説

BP社

ロンドンに本社を置く国際石油資本(メジャー)。ペルシア国王から石油採掘の認可を得た英国人実業家ウィリアムダーシーが、1909年に創設したアングロ・ペルシアン・オイル社が始まり。第1次世界大戦勃発(ぼっぱつ)の14年には、英国政府が筆頭株主となり、2度の世界大戦を通して、中東地域から英国への石油供給の役割を担った。35年にはアングロ・イラニアン・オイル社、54年にはブリティッシュ・ペトロリアムと社名を変更。60年代以降は、北米アラスカナイジェリアなどに進出し、また70年代には、北海油田の採掘で大きな利益を上げた。同時に、世界各地へ事業活動を広げ、ケネコット社やスタンダード・オイル社など、米国の大手資源会社も次々と傘下に入れた。99年には米・石油化学最大手の一つで、メキシコ湾に天然ガス田を保有するアモコ社と合併。その後、社名からアモコとブリティッシュを外し、2000年からは、BP社(BP.p.l.c)の新社名で、多角的なグローバル企業としてのブランド戦略を展開している。
しかし、10年4月20日、米ルイジアナ州メキシコ湾の沖合80kmにある同社の原油掘削基地で爆発事故が発生。行方不明者11人を出し、海底からは大量の原油が流出した。事故から3か月近くが経過しても流出は止まらず、周辺海域を汚染し続けていた。同社は流出口をふさぐため、コンクリートの注入やロボットによる操作など、様々な方策を試みていたが、十分な成果を上げられていなかった。総流出量38万キロリットル(推定)を超える「米史上最悪の原油流出事故」にもかかわらず、いまだ原因も不明。現在、巨大タンカーによる除去作業が進められており、また、7月15日には新たに設置したキャップにより爆発事故後初めて原油流出が止まりもしたが、これは一時的なもので、完全に止める見通しは立っていない。米国内では、同社の対応に激しい非難の声が噴出しており、6月16日に米国政府は、事故被害および環境・経済面の損失補償として、同社から200億ドルを拠出する約束を取り付けている。加えて、油田閉鎖で失業する労働者への補償として、1億ドルの基金を設けることでも、同社は合意した(2010年7月16日現在)。 

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2010年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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