BSE(読み)ビーエスイー(その他表記)bovine spongiform encephalopathy

デジタル大辞泉 「BSE」の意味・読み・例文・類語

ビー‐エス‐イー【BSE】[bovine spongiform encephalopathy]

bovine spongiform encephalopathy》⇒うし海綿状脳症

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共同通信ニュース用語解説 「BSE」の解説

BSE

牛海綿状脳症(BSE) プリオンと呼ばれるタンパク質が異常化し、中枢神経などに蓄積、脳組織がスポンジ状となる牛の病気。潜伏期間は4~6年で、運動失調などの症状を示し、治療法はない。感染牛の肉や骨を原料とする肉骨粉飼料として与えたことで感染が拡大した。厚生労働省によると、1992年には世界で約3万7千頭の感染牛が確認されたが、肉骨粉の使用が禁止されると激減し、2004年以降は年間千頭以下に。15年以降は、飼料が原因ではないとされる非定型BSEを含め年間4~7頭で推移している。日本では01~09年にかけ計36頭の感染が判明した。

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知恵蔵 「BSE」の解説

BSE

牛海綿状脳症の牛。BSEは従来、狂牛病(mad cow disease)と呼ばれることが多かった牛の病気で、プリオン(たんぱく質一種)の感染で脳障害を引き起こし致死率は極めて高い。感染から発症までの潜伏期が長く、牛で5年以上、人で十数年と推測される。最初は羊やヤギで発見。BSE発症の家畜から製造された飼料(肉骨粉)が感染ルート。BSE牛の発生数は、イギリスで圧倒的に多い(公称約20万頭、ピークは1992年)。日本では2001年9月に初めて発生して以来33頭(2007年7月現在)が報告されている。1996年、すべての肉骨粉が使用を禁止され発生が激減している。食肉製造過程で、感染度の高い危険部位(脳、脊髄、回腸)は除去。日本では感染の有無を全頭検査。輸入牛に関して、生後20カ月以下の牛では発症の確率が極めて低いとされ、検査は省略されている。2006年1月米国産牛に、特定危険部位の背骨混入が発覚し輸入が全面禁止に。米国政府と日本の食肉チェーン店の強い要請を受けて、日米政府間で折衝し大筋合意、政府は7月に輸入の再開を認めたが、国民の大多数は慎重な対応を求めている。06年10月から、牛肉加工品に牛肉の原産地表示が義務付けられた。

(的場輝佳 関西福祉科学大学教授 / 2008年)

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農林水産関係用語集 「BSE」の解説

BSE(牛海綿状脳症)

Bovine Spongiform Encephalopathyの略。異常プリオンたんぱく質(細胞たんぱく質の一種が異常化したもの)に汚染された飼料(BSE感染牛の脳等を含む肉骨粉等)の摂取により経口感染すると考えられている牛の疾病。2年以上の長い潜伏期間の後、脳組織がスポンジ状になり、行動異常等の神経症状を呈し、発病後2週間から6か月で死に至る。1986年に英国で初めて報告されたが、これは、70年代に英国での肉骨粉の製造工程が変化したことにより、異常プリオンたんぱく質が不活化されずに残存した肉骨粉が流通・給与されたことが背景にあると考えられている。

出典 農林水産省農林水産関係用語集について 情報

化学辞典 第2版 「BSE」の解説

BSE
ビーエスイー

bovine spongiform encephalopathy(牛海綿状脳症)の略称.狂牛病(mad cow disease)ともいう.感染性のウシの病気で,1986年にイギリスではじめて報告された.BSEに感染したウシは脳が海綿状におかされ,中枢神経の障害に伴い,行動異常,感覚異常,転倒,起立不能となり死亡する.プリオンとよばれる特殊なタンパク質が感染原因で,ヒトにも感染することが明らかになり,ヨーロッパを中心に世界各国で社会問題となっている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「BSE」の意味・わかりやすい解説

BSE
びーえすいー

bovine spongiform encephalopathyの略称。牛海綿状脳症と訳される。

[編集部]

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百科事典マイペディア 「BSE」の意味・わかりやすい解説

BSE【ビーエスイー】

狂牛病

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内科学 第10版 「BSE」の解説

BSE

bovine spongiform encephalopathy,ウシ海綿状脳症(狂牛病)

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栄養・生化学辞典 「BSE」の解説

BSE

 →ウシ海綿状脳症

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「BSE」の意味・わかりやすい解説

BSE
ビーエスイー

「ウシ海綿状脳症」のページをご覧ください。

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