BSE(読み)ビーエスイー

知恵蔵の解説

BSE

牛海綿状脳症の牛。BSEは従来、狂牛病(mad cow disease)と呼ばれることが多かった牛の病気で、プリオン(たんぱく質の一種)の感染で脳障害を引き起こし致死率は極めて高い。感染から発症までの潜伏期が長く、牛で5年以上、人で十数年と推測される。最初は羊やヤギで発見。BSE発症の家畜から製造された飼料(肉骨粉)が感染ルート。BSE牛の発生数は、イギリスで圧倒的に多い(公称約20万頭、ピークは1992年)。日本では2001年9月に初めて発生して以来33頭(2007年7月現在)が報告されている。1996年、すべての肉骨粉が使用を禁止され発生が激減している。食肉製造過程で、感染度の高い危険部位(脳、脊髄、回腸)は除去。日本では感染の有無を全頭検査。輸入牛に関して、生後20カ月以下の牛では発症の確率が極めて低いとされ、検査は省略されている。2006年1月米国産牛に、特定危険部位の背骨混入が発覚し輸入が全面禁止に。米国政府と日本の食肉チェーン店の強い要請を受けて、日米政府間で折衝し大筋で合意、政府は7月に輸入の再開を認めたが、国民の大多数は慎重な対応を求めている。06年10月から、牛肉加工品に牛肉の原産地表示が義務付けられた。

(的場輝佳 関西福祉科学大学教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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