NVIDIA(読み)えぬびでぃあ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「NVIDIA」の意味・わかりやすい解説

NVIDIA
えぬびでぃあ

アメリカの半導体メーカー。1993年設立。本社をカリフォルニア州サンタ・クララに置く。ロゴマークの最初の文字が小文字になっているため、nVIDIAと表記されることも多い。3Dグラフィックスの描画処理を行うグラフィックプロセッサーGPUgraphics processing unit)などの開発・製造を行っている。GPUはビデオチップグラフィックチップともよばれ、中央演算処理装置CPU)を補助するコプロセッサー一種である。パソコンにおける総合制御用のチップセットの製造も行っていたが、2010年に同事業から撤退した。

 同社が開発したGPUのGeForce(ジーフォース)を搭載したビデオカード(画像処理を専門で行う部品で、グラフィックカード、グラフィックボードビデオボードなどともいう)は、デスクトップ向け、ノートパソコン向けのいずれの製品もあり、さまざまなメーカーから発売され、ゲーム愛好家などから高い評価を受けている。また、3DCGやCAD(キャド)、映像編集などを行うプロフェッショナル向けのGPUを搭載したQuadro(クアドロ)シリーズ、ワークステーションなどの高機能コンピュータ向けのGPUであるTesla(テスラ)シリーズなどもある。

 さらに、ARM(アーム)アーキテクチャのCPU、GPU、ディスプレーモデムなどを一つのチップにまとめた統合型プロセッサーの、Tegra(テグラ)シリーズも同社の製品のひとつである。これはスマートフォンやタブレット型端末向けに位置づけられており、Android(アンドロイド)端末などを中心に広く普及している。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例