ChromeOS(読み)くろーむ おーえす(英語表記)Chrome OS

知恵蔵 「ChromeOS」の解説

Chrome OS

Google社が開発したLinuxベースの基本ソフト(OS)。2009年7月に発表された。
ウェブ操作主体とするシンプルなウィンドウシステムを採用。インターネット経由でウェブ上のアプリケーション利用し、データもインターネット上に保存するなど、クラウドに特化している。OS起動後に数秒でウェブにアクセスできる点が大きな特徴。
WindowsMacOSの動作環境であるx86プロセッサーの他に、多くのタブレットやスマートフォンが動作環境としているARMプロセッサーにも対応しているため、Chrome OSが利用できるハードウエアの選択肢は多い。しかし、Chrome OSは、ネットブックからデスクトップPCまでを対象ハードウエアとしており、同社のタブレット、スマートフォン向けOSであるAndroidとの棲(す)み分けを図っている。
最初からChrome OSを搭載したネットブック「Chromebook」も発売されている。「Chromebook」は、エイサー(Acer)とサムスン電子の2社からオンライン販売されており、12年5月現在で最も安いものは、エイサー社の製品で299.99ドル。同製品は、11.6インチ液晶で、中央演算処理装置(CPU)はIntel社のAtom N570 1.66ギガヘルツ。2ギガバイトのメモリーと16ギガバイトのSSD(フラッシュメモリドライブ)を搭載するWIFIタイプである。
現在、日本国内での「Chromebook」の販売は行われていないが、米Amazonなどから購入することは可能で、日本語環境も用意されている。ちなみに米国では、学校や企業向けに月20~30ドルで利用できる月額制プランもある。
Chrome OSは、クラウドを重視した結果、ローカルデータを保存する場合のファイル管理システムが乏しい。しかし、12年4月Google社がスタートさせたオンラインストレージサービスGoogle Drive」の登場により、ローカルディスクに保存する感覚でローカルデータを「Google Drive」に保存できるようになったため、パソコン操作の大半が、ウェブサイトの閲覧やウェブアプリケーションの利用というユーザーにとっては、魅力ある製品の一つとなった。

(横田一輝  ICTディレクター / 2012年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「ChromeOS」の解説

Chrome OS

グーグルが開発しているパソコン用OSです。すべての操作をウェブブラウザであるChrome上で行い、ソフトはすべてウェブアプリケーションを利用します。ウィンドウズパソコンより用途は限定されますが、インターネットの利用を前提にした低価格なパソコンでの導入が見込まれています。
⇨Chrome、ウェブアプリケーション

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

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