20世紀西洋人名事典 「J.W.リネット」の解説
J.W. リネット
John Wilfred Linnett
1913.8.3 - 1975.11.7
英国の化学者。
元・ケンブリッジ大学副学長。
コヴェントリー生まれ。
オックスフォード大学卒業後、金属アルキルの分光学と光化学に関する論文により学位を取得。1938〜65年オックスフォード大学で研究生活を経て、’65年ケンブリッジ大学イマヌエル・カレッジ物理化学教授、’70年ケンブリッジ大学シドニー・サセックス・カレッジ学寮長、’71年ケンブリッジ大学副学長代理、’75年同大学副学長を歴任。第二次大戦勃発時に毒ガス攻撃からの防護法の考案を目的とする大きなプロジェクトに参加し、一酸化炭素を酸化する触媒などを開発した。戦後は分子力場、気体中の燃焼速度の測定、表面における原子の再結合および化学結合の理論を研究。著書「波動力学と原子価」(’60年)その他250以上の科学論文と2冊の教科書を出版した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報