地球の年齢(読み)ちきゅうのねんれい(英語表記)age of the Earth

知恵蔵 「地球の年齢」の解説

地球の年齢

地球上で測定された最古年齢は、オーストラリアのジャックヒルズ産の鉱物粒子ジルコンの43億〜44億年。岩体としては、カナダ北部スレーブプロビンスのアカスタ片麻岩で40億年強。元素同位体比から、地球は隕石や月と同起源と考えられ、放射性元素の崩壊を利用して決められる隕石の放射年代から、地球の年齢が推定される。隕石と月の最古の年代が45.5億年なので、地球は他の惑星と共に、45.5億年前に誕生したと考えられている。放射年代測定法には、ウラン‐鉛法、ルビジウム‐ストロンチウム法、カリウム‐アルゴン法などがあり、火成岩変成岩をつくる鉱物の放射年代が測定される。一方、地層中の化石の出現や絶滅に基づいて地層が区分され、それからより古い/より新しいを表す地質年代区分(相対年代)がなされており、古生代中生代、新生代といった大区分ほど、化石群の大きな変化に対応している。地球生命史の解読には、相対年代の物差しに放射年代の目盛りを入れた詳しい地質年代表を欠くことができない。

(斎藤靖二 神奈川県立生命の星・地球博物館館長 / 2007年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地球の年齢」の意味・わかりやすい解説

地球の年齢
ちきゅうのねんれい
age of the earth

地球の年齢はだいたい 46億年といわれている。この年齢は,太陽系内の隕石や隕鉄中の鉛の同位体比の測定から導き出されたものである。理由は,地球も隕石等も太陽ができたときに同時に誕生したものと考えるためである。しかし,地球上の岩石の生成時代は地球の誕生よりも若く,世界最古の岩石としてグリーンランドの変成岩があるが,これでもようやく 39億年を示すにすぎない。しかし,鉱物では,オーストラリア西部の砂岩の中のジルコンが 42億年を示すことが分かっている。

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