徒渉(読み)トショウ

デジタル大辞泉 「徒渉」の意味・読み・例文・類語

と‐しょう〔‐セフ〕【徒渉/渡渉】

[名](スル)
川などを歩いてわたること。かちわたり。
「旅には―する川が横たわり」〈寅彦・連句雑俎〉
徒歩で陸を行ったり水を渡ったりすること。
鸞輿らんよ跣行せんかうの―にへて」〈太平記・三九〉
[類語]渡河跋渉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「徒渉」の読み・字形・画数・意味

【徒渉】としよう(せふ)

水をかちわたる。唐・白居易〔新豊の折臂翁〕詩 聞(きくな)らく、雲南に瀘水り 椒(せうくわ)つる時、(しやうえん)る 大軍するに、水は湯の如し 未だぎざるに、十人に二三死すと

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の徒渉の言及

【渡し】より

…一般に,海峡や河川などで人馬や荷物を船で対岸に渡すこと,またその場所をいう。
【日本】
 渡河地点は,川幅の狭くなる所のすぐ上,九州では〈ツル〉,東国では〈トロ〉などといわれる緩流の場所が選ばれた(これに対し,徒渉(かちわたり)の場合は,川幅の広い浅瀬が選ばれる)。渡船は,多く喫水の浅い艜船(ひらたぶね)で,最初は水流に逆らって斜め上流にこぎ出し,川中で方向を転換して向う岸へ斜めに船を流す。…

【道】より

…(3)駅については先後駅間の距離,駅の規模(主として備馬数)に相応する平たん地の存在と河川などによる被害の可能性の推定。(4)道筋については,山・河の地形的条件による歩行・徒渉の難易。(5)各時代の地図,地形図に示される道路や現在に使われている道路の原形推定や地形的条件による古開発の可能性。…

※「徒渉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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