集団感染(読み)シュウダンカンセン

デジタル大辞泉 「集団感染」の意味・読み・例文・類語

しゅうだん‐かんせん〔シフダン‐〕【集団感染】

空気感染水系感染などにより、ある地域集団の中で多数の人が感染すること。集団発生

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「集団感染」の意味・わかりやすい解説

集団感染
しゅうだんかんせん

伝染病や寄生虫性疾患が、水系感染や飛沫(ひまつ)感染など集団的に感染する条件がそろったときに、一時期を画して多数の罹患(りかん)者が続出するもので、集団発生ともいう。赤痢腸チフス泉熱など経口感染する伝染病によくみられ、原因としては学校給食、仕出弁当、井戸水などに病原体が混入した場合が多く、上水道の汚染で数千人の住民が赤痢に集団感染した例もある。また、飛沫感染による集団感染例としては、空調用の冷却水にレジオネラLegionella菌が繁殖し、その飛沫感染による在郷軍人病の集団発生事件が有名である。

[柳下徳雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android