ウォリックシャー県(読み)ウォリックシャー(英語表記)Warwickshire

翻訳|Warwickshire

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウォリックシャー県」の意味・わかりやすい解説

ウォリックシャー〔県〕
ウォリックシャー
Warwickshire

イギリスイングランド中部の県。県都ウォリック。1974年の自治体再編により,北西部がウェストミッドランズの一部として分離された。ミッドランド地方南西部に位置する県で,南西流するエーボン川の谷とゆるやかに起伏する丘陵地帯からなり,南東はエッジ丘陵の急崖でかぎられる。大部分は薄い漂礫土と沖積層に覆われたマール泥灰岩)と砂岩の地帯であるが,北部のナニートン周辺には先カンブリア時代岩石が露出して低い山地をつくり,その斜面を覆う夾炭層(きょうたんそう。→炭層)がウォリックシャー炭田を形成している。内陸の密林地帯であったため集落の発達は遅れたが,9~10世紀頃までにはエーボン川北西岸のアーデンの森には小さな散村が,南東岸のフェルドン地方には大きな集村ができており,ウォリック,ケニルワースなどの町も発展し始めた。石炭採掘は 13世紀に始まったが,大規模な炭田開発は 18世紀に入ってからで,バーミンガム工業地帯に石炭を供給した。主産業酪農を中心とした農業で,南部ではコムギの栽培,エーボン川の谷では園芸や果樹栽培も盛ん。1974年の自治体再編でバーミンガム工業地帯を県域から失ったため,工業部門では各都市に各種軽工業が立地する程度である。県内にウィリアム・シェークスピアの生地ストラトフォードアポンエーボンや温泉保養地ロイヤルレミントンスパーがあり,観光業も重要な産業となっている。面積 1981km2。人口 53万3900(2005推計)。

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