翻訳|Birmingham
イギリス,イングランド中部,ウェスト・ミッドランズ州(旧,ウォリックシャー)にある工業都市。地名は〈ベオルンマンド族の村ham〉に由来。人口98万(2001)で,面積とともにイギリス第2位,またコナーベーション(連接都市圏)の人口は200万を超える。セバーン,トレント,エーボンの各河谷にはさまれたミッドランズ高原上に位置し,スタッフォードシャー,ダービーシャーの炭田や付近の鉄山,および充実した運河・道路・鉄道網を背景に,ミッドランズ工業地域の中核をなす。現在,鉄鋼業は衰退し,伝統ある金属工業や自動車,電機,化学などの工業が発達する。
集落の起源は古くアングロ・サクソン時代にあり,1166年には市場開設の特許状が出されて,皮革,羊毛交易の中心地となるが,本格的な発展は金属加工業の成立する15世紀以降である。とくにピューリタン革命では議会軍に1万5000本の剣を供給したことは有名である。産業革命期にはバーミンガム運河の開削,J.ワットとM.ボールトンの協力によるソーホー金属工業の建設(1762),酸素発見者J.プリーストリーやガス灯発明者W.マードックらの活躍などにより,大工業都市へと成長した。また19世紀後半には市長を務めたJ.チェンバレンらの尽力により,スラム改造や水道・ガス事業が推進され,さらに選挙法改正など国政にも大きな影響を与えた。1891年と1911年には大バーミンガム計画に基づく市域拡張が行われている。第2次世界大戦中は兵器産業の中心となったため,ドイツ軍の空襲で打撃を受けた。市街はビクトリア広場を中心に展開し,バロック様式のセント・フィリップ大聖堂や,宗教改革以後のイングランドで初めて建設されたカトリックのセント・チャド大聖堂,シェークスピア図書館,バーミンガム大学などがある。
執筆者:長谷川 孝治
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イギリスのミッドランド地方の工業都市。産業革命とともに金属工業を中心にする多くの企業が立地し,周辺の地帯を含めて「ブラック・カントリ」の異名がつけられた。また19世紀における急進主義の運動にこの都市が果たした役割も大きい。
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…質点はその作用積分が各時刻において最小となるような軌道を描くという力学原理。解析力学の枠組みにおけるもっとも一般的な形に述べられる運動法則,すなわちハミルトンの原理が現れる以前,直観的に運動法則を述べる試みとして,1744年P.L.M.deモーペルテュイによって最初に提出された。ここで作用積分とは,質点の運動量p(t)をその描く軌道q(t)に沿って積分する,のことを意味していた(tは時間)。…
※「バーミンガム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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