ゴンクール[兄弟](読み)ゴンクール

百科事典マイペディア 「ゴンクール[兄弟]」の意味・わかりやすい解説

ゴンクール[兄弟]【ゴンクール】

フランスの作家兄弟。兄はEdmond Louis Antoine de Goncourt〔1822-1896〕,弟はJules Alfred Huot de Goncourt〔1830-1870〕。共同創作で著名。ナンシー名門の出。最初は18世紀の風俗等を研究,《大革命期のフランス社会史》《18世紀の芸術》を書いたが,次いで《ルネ・モープラン》等綿密な資料に基づく社会・風俗小説を発表,パリで身を持ちくずす女中を描いた《ジェルミニー・ラセルトゥー》(1865年)は写実主義の代表作。写実主義の立場から,人格を病理学的にとらえ,近代的文体によってリアルに描いた。弟の死後,エドモンは《歌麿》《北斎》等を書いて日本美術熱をもたらす。兄弟で執筆を始めた《日記》(1887年―1896年)は当時の社会の重要な記録。→ゴンクール賞
→関連項目自然主義ゾラドーデ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android