スタブロポリ地方(読み)スタブロポリ(英語表記)Stavropol'

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スタブロポリ地方」の意味・わかりやすい解説

スタブロポリ〔地方〕
スタブロポリ
Stavropol'

ロシア南西部,北カフカスにある地方。行政中心地スタブロポリ大カフカス山脈北斜面にあり,地形は南から北へ,山地,スタブロポリ丘陵クママヌイチ凹地へと変わり,東部はカスピ海沿岸低地に入る。山地が森林地帯,東部が半砂漠地帯に入るほかは,黒土や栗色土に覆われた肥沃ステップ地帯で,大部分が耕地化されている。ロシアの主要農業発展地域の一つで,コムギ,トウモロコシ,ヒマワリ,アマ(亜麻),テンサイ,ブドウなどを栽培し,灌漑水路が発達している。ウシ,ヒツジの飼育も盛んで,夏はカフカス山脈の高地草原,冬は乾燥した東部のノガイステップへ移牧する。工業は農産物加工が中心で,ほかに化学,機械などの工業がある。また大規模な天然ガス田があり,採取されたガスは地元のネビンノムイスクで化学工業用に利用されるほか,モスクワサンクトペテルブルグ,ジョージア(グルジア)の首都トビリシなどへパイプラインで送られる。カフカス山麓には多数の鉱泉が湧出し,ピャチゴルスクキスロボーツクなどの保養都市が発達している。交通はロストフナドヌーアゼルバイジャンの首都バクーを結ぶ幹線鉄道,ハイウェーが中心である。面積 6万6500km2。人口 271万275 (2006推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android