ド・ラ・ロシュ(英語表記)De La Roche, Mazo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ド・ラ・ロシュ」の意味・わかりやすい解説

ド・ラ・ロシュ
De La Roche, Mazo

[生]1885.1.15. オンタリオニューマーケット
[没]1961.7.12. トロント
カナダ女流作家オンタリオ州舞台ジャルナという架空の大邸宅を中心として,その女主人アデリーン・ホワイトオークと3代にわたるホワイトオーク家の人々の生活を描いたジャルナ・シリーズ (『ジャルナ』 Jalna〈1927〉に始り『ジャルナの朝』 Morning at Jalna〈60〉まで計 15編から成る) により大衆的人気を獲得ほかに子供や動物に取材した多くの作品,戯曲 (1幕物) ,自伝などを残した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ド・ラ・ロシュ」の意味・わかりやすい解説

ド・ラ・ロシュ
どらろしゅ
Mazo de la Roche
(1885―1961)

カナダの女流小説家。トロント生まれ。30歳ごろから作品を発表し始めたが、彼女の名を一躍有名にしたのは、オンタリオ州の架空の地ジャルナに住むホワイトオーク一家の物語を描いた『ジャルナ』(1927)だった。以後その続編を次々と発表し、最終巻『ジャルナの朝』(1960)に至る16編の大河小説を完結させた。そのほか児童文学の作品や自伝『転調しながら鐘を鳴らす』(1967)などがある。作品は十数か国語に訳され、カナダ作家のなかでもっとも広い読者層をもつ。

[平野敬一]

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