食品や消費生活製品の国際評価機関。世界各地で市販される商品の品質向上を目ざして、1961年にベルギー経済省やEC(ヨーロッパ共同体)の支援によって設立された民間団体である。本部はブリュッセルにある。
応募された商品に対し、味覚や香りなどの官能評価、成分やパッケージ、品質管理などに関する審査を行う。審査カテゴリーは「スピリッツ・リキュール部門」「ビール・水・ソフトドリンク部門」「食品部門」「ダイエット・健康製品部門」「化粧品・トイレタリー製品部門」「タバコ部門」と「インターナショナルワインコンテスト」からなり、食品部門はさらに「チョコレート・製菓・ビスケット」「穀類製品」「食品」の3部門に分けられている。ワインのみコンテスト形式で評価されるが、他の部門は絶対評価であるため、基準を満たした商品すべてに賞が授与される。賞は審査員による評価点の平均値が高い順に、優秀品質最高金賞(90点以上)、優秀品質金賞(80点以上)、優秀品質銀賞(70点以上)、優秀品質銅賞(60点以上)がある。受賞した商品は、その後3年間にわたり受賞メダルをかたどったマークや受賞実績を商品アピールに活用できるため、審査は有料であるが、毎年、世界80か国以上から3000以上の商品の応募がある。優秀品質各賞のほかに、継続して高い評価をされた企業や商品に対する表彰も行われる。
日本では、1966年(昭和41)に日清製菓の焼菓子「バターココナツ」が初めて最高金賞を受賞し、モンドセレクションの名が広く一般に浸透した。その後は多数の商品が表彰され、近年は水や日本酒をはじめ、地方の特産品などで評価を受ける企業が多く、地域活性化に一役買っている。
[編集部]
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