出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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…(1)対象は小さな社会,あるいは大きな社会の中の小さな独立性のある共同体であること。(2)調査は対象地域に長期間住み込み,参与観察participant observationという,調査者自身も対象の社会の生活の流れの中に身を置き,その中に視点を持つ形で行われること。(3)分析は,当該の社会の各制度や要素がいかなる機能をもって統合された社会システムを構成し,かついかに働いているかを探るところにあること。…
…しかし研究者としての真価が発揮されたのは,14年から18年にかけて行ったニューギニア東部のトロブリアンド諸島における調査によってである。彼がこのときに行った,一人の調査者が長期にわたって,現地語を用い,当該社会の生活に加わりながら観察を行う(参与観察participant observation),という調査法は,現在に至るまで人類学の野外調査の範型となっている。この調査からロンドンに戻った彼は,その調査資料に基づき,トロブリアンド諸島民のクラと呼ばれる儀礼的交換(《西太平洋の航海者達》1922),性をめぐる慣習,農耕等の呪術,法と慣習などに関し次々と著作を刊行し,また前述のロンドン・スクールで人類学を講じ,27年には同大学の最初の社会人類学教授となった。…
※「参与観察」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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