外痔核/血栓性外痔核(読み)がいじかくけっせんせいがいじかく(英語表記)External Hemorrhoid

家庭医学館 「外痔核/血栓性外痔核」の解説

がいじかくけっせんせいがいじかく【外痔核/血栓性外痔核 External Hemorrhoid】

 歯状線(しじょうせん)よりも外側にできた痔核を外痔核といいます。
 外痔核は、内痔核肛門(こうもん)外への脱出にともなって大きくなってくるのがふつうなので、内外痔核とか脱肛(だっこう)といった表現が使われることが多いようです。
 外痔核があるときに、下痢げり)のために頻繁(ひんぱん)に排便したり、便秘で、りきんで便を出したりすると、静脈叢(じょうみゃくそう)のうっ血(けつ)が急にひどくなり、よどんでいる血液のなかに血液のかたまり(血栓(けっせん))ができ、強い痛みをともなった青黒い腫(は)れものとなります。
 一種の血豆(ちまめ)のようなもので、血栓性外痔核といいます。
 この外痔核が小さなうちは、軟膏(なんこう)や坐薬(ざやく)などを使用するだけで、血栓が溶けて吸収され、痛みや腫れはおさまります。
 しかし大きくなってしまうと、痔核を保護している皮膚が圧迫されて潰瘍(かいよう)ができ、出血をおこしますし、血栓が吸収されても、皮膚の盛り上がりは残って、皮垂(ひすい)というこぶのような高まりが肛門の入り口にできます。
 早期治療がたいせつですが、症状が進んで疼痛(とうつう)がひどい場合は、痛みをとり、皮膚の変形を防止するためにも、痔核の部分を舟型に切開し、血栓を摘出(てきしゅつ)する結紮切除法(けっさつせつじょほう)を行なうことが必要になります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android