天福（読み）テンプク

デジタル大辞泉

てん‐ぷく【天福】

１ 天から受ける幸福。
２ 「天福日」の略。

てんぷく【天福】［年号］

鎌倉中期、四条天皇の時の年号。1233年4月15日～1234年11月5日。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

てん‐ぷく【天福】

[1] 〘名〙

① 天の与える幸福。天与のしあわせ。天幸。

※諸国年中行事（1717）一「諸人富をつきて天福をいのるに」 〔漢書‐宣帝紀〕

② 「てんぷくにち（天福日）」の略。

[2] 鎌倉時代、四条天皇の代の年号。貞永二年（一二三三）四月一五日に前年の天皇即位により改元、天福二年（一二三四）一一月五日に文暦元年となる。執権は北条泰時。出典は「書経‐湯誥」の「天道福_レ善禍_レ淫」に対する伝の「政善、天福_レ之」による。

出典　精選版 日本国語大辞典

日本の元号がわかる事典

てんぷく【天福】

日本の元号（年号）。鎌倉時代の1233年から1234年まで、四条(しじょう)天皇の代の元号。前元号は貞永(じょうえい)。次元号は文暦(ぶんりゃく)。1233年（貞永2）4月15日改元。四条天皇の即位にともない行われた（代始改元）。『尚書注疏(しょうそちゅうそ)』『書経(しょきょう)』を出典とする命名。天福年間の鎌倉幕府の将軍は藤原（九条）頼経(よりつね)（4代）、執権は北条泰時(やすとき)（3代）。四条天皇は1232年（貞永1）、父帝の後堀河(ごほりかわ)天皇の譲位を受けて2歳で即位した。幼少のため後堀河は上皇として院政を行ったが、1234年（天福2）に崩御した。また、承久の乱の後わずか81日間で廃位とされた仲恭(ちゅうきょう)天皇も同年、崩御している。

出典　講談社

普及版 字通

【天福】てんぷく

天祚。

字通「天」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」